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2017_09
25
(Mon)10:15

モーツァルト ピアノソナタ第18番 ニ長調 K.576/Mozart Sonate fur Klavier Nr.18 D-Dur K.576



ピアノソナタK.576はモーツァルト(1756~1791)が作曲した最後のピアノソナタです。

今年の全日本学生音楽コンクール小学校の部の本選の課題曲の一つにもなっております。

モーツァルトは1789年にドイツ旅行中にベルリンでフリードリッヒ・ヴィルへルム2世から6曲の弦楽四重奏と王女のために6曲のやさしいピアノソナタの作曲を依頼されます。

しかし完成したのは3曲の弦楽四重奏と1曲のピアノソナタだけでした。

しかも完成したピアノソナタはやさしいどころかモーツァルトのピアノソナタの中では一番難しい作品となっております。

第1楽章と第3楽章は多声的な発展と動機の展開に重点がおかれており、モーツァルトのピアノソナタの中では異彩を放っております。


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2017_08
26
(Sat)11:20

モーツァルト ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第35番 K.379/Mozart Sonata for piano and violin No.35 in G major K.379



モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第35番はモーツァルトが作曲した35番目のヴァイオリン・ソナタですが3楽章から成り3楽章は主題と5つの変奏で構成される変奏曲形式の楽章です。

1781年、ウィーンで作曲され弟子のアウエルンハイマーに献呈されております。

この当時のヴァイオリン・ソナタは後のヴァイオリン・ソナタのようにピアノとヴァイオリンがかけあうものではなく、ヴァイオリンはクラヴィーアの助奏として作曲されていました。

モーツァルト自身も父に宛てた手紙の中で「この曲はブルネッティのヴァイオリンのために助奏部分を書いた」と記しております。

初演はブルネッティのヴァイオリンとモーツァルトのピアノで行われました。


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2017_05
26
(Fri)16:19

モーツァルト ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調「ジュノム」 k.271/Mozart Konzert fur klavier und Orchester No.9 "Jeunehomme" Es-Dur K.271

モーツァルト(1756~1791)のピアノ協奏曲第9番は1777年1月ザルツブルクにて作曲されたモーツァルト初期のピアノ協奏曲です。

愛称のジュノムは、当時ザルクブルクを訪れこの曲を注文したフランスの女流ピアニストのヴィクトール・ジュナミの名から由来し、第1楽章冒頭からすぐに独奏ピアノが登場する事や技巧的で華やかなピアノは彼女のピアニストとしての実力がうかがえます。

第1楽章冒頭でオーケストラの呼びかけに呼応し、独奏ピアノが登場するのは、モーツァルトには珍しく後にベートーヴェンで見られるようになります。

また第2楽章の短調も初めてで、第3楽章のロンドの間のメヌエットはジュナミの父が舞踏家であった事を意識したと思われます。

モーツァルトはこの曲を良く演奏していたため、多くのカデンツァが残されております。

モーツァルト ピアノ協奏曲第9番♫~リリー・クラウス
モーツァルト ピアノ協奏曲第9番♫~アルフレッド・ブレンデル
モーツァルト ピアノ協奏曲第9番♫~マレイ・ペライア


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2017_05
05
(Fri)10:55

モーツァルト ロンド イ短調 K.511/Mozart Rondo a-moll K.511

モーツァルト(1756~1791)はハイドンやベートーヴェンと並ぶウイーン古典派を代表する作曲家ですが、1787年3月31日、ウイーンで作曲された31歳の時の作品に「ピアノのためのロンドK.511」という美しい作品があります。

前年の1786年にはオペラ「フィガロの結婚」を作曲し、翌年の1787年にはこの作品の大ヒットによりプラハを訪問しています。 1787年5月には父レオポルドが死去し、同年10月には「ドン・ジョヴァンニ」という大作を生み出したモーツァルトの、この年数少ないピアノ曲の一つです。

ロンドは明るく快活な曲が多いですが、この曲はどこか哀愁を帯びており、父の死を意識して作曲されたのではないかとも思われます。

モーツァルト ロンド K.511♫~アラウ
モーツァルト ロンド K.511♫~へブラー
モーツァルト ロンド K.511♫~ギーゼキング
モーツァルト ロンド K.511♫~チョ・ソンジン


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2017_02
13
(Mon)07:00

モーツァルト ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調 K.279/Mozart Sonate fur Klavier Nr,1 C-Dur K,279

モーツァルトのピアノ・ソナタ第1番は1775年の初めの頃、ミュンヘンで書かれたモーツァルトの最初のクラヴィーアのためのソナタです。

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第1楽章
1

第2楽章
2

第3楽章
3

同時期に6つのピアノ・ソナタが1つのセットとして作曲されましたが、デュルニッツ男爵に頼まれ作曲したためこの6曲はデュルニッツ・ソナタと呼ばれております。

これら6曲はモーツァルト自身によって一連の番号が付けられていますが、番号順に書いたのかは定かではありません。

調性は1番はハ長調、第4番まではそれぞれ前曲の5度下の下属調となっており、第2番ヘ長調、第3番変ロ長調、第4番変ホ長調です。 一方第5番は第1番ハ長調の5度上の属調で、第6番は更にその5度上のニ長調となっております。

モーツァルト ピアノ・ソナタ第1番♫~リりー・クラウス



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