2016_07
13
(Wed)08:44

スカルラッティ ソナタ ヘ長調 K.17 L384/Scarlatti Sonate F-Dur K.17 L.384

スカルラッティ(1685~1757)の鍵盤のためのソナタのうちカークパトリック番号のK.1からK.30までは「Essercizi per Gravicembalo」として出版されポルトガル王ジョアン5世に献呈されました。

これは生前に唯一、作曲家自身が出版した曲集で、その序文はスカルラッティの文書資料として貴重なものです。

その序文によると「チェンバロのための練習曲集」は演奏技法の修練を目的としている事が示唆されており、音楽教師として仕えたポリトガル王女マリア・バルバラの日々の練習用という実用的な目的で書かれたと思えます。

全30曲の配列は後の作品になるほど長く難しくなるように並べられております。

K.17は上声と、低声または内声の3度と6度の平行が全体を特徴づけております。 形式に関しては後半が作品冒頭の動機で始まらないことが注目されます。 これは前半が冒頭の分散和音で終わるためだと思えますが、K. 16までこうした例はほとんどありませんでした。 なお前打音が加わったり、連続して長い下行となる刺繍音型のような動機の変形が楽曲構成の要となっております。

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スカルラッティ ソナタ 参考ブログ

スカルラッティ ソナタ K.17♫~セルゲイ・ババヤン
スカルラッティ ソナタ K.17♫~プレトニョフ
スカルラッティ ソナタ K.17♫~シェルバコフ
スカルラッティ ソナタ K.17♫~ハープシコード


ピアニスト谷真子公式サイト
2015_11
07
(Sat)06:46

スカルラッティ ソナタ

MESSAGE
モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

D.スカルラッティ(1685~1757)はイタリアのナポリで生まれスペインのマドリッドで亡くなった作曲家ですが、バッハ、ヘンデルというバロック時代の代表的作曲家と同年生まれで、1708年にはローマでヘンデルと鍵盤楽器の腕比べをしたという逸話も残っております。 チェンバロではスカルラッティが勝ちオルガンではヘンデルが勝ったそうです。

1714年から1719年にかけてはローマに滞在しその後リスボンに渡り1729年にはポルトガルの王女マリーア・バルバラがスペイン王室に嫁いだのに伴いマドリードに移ります。 ソナタのほとんどはこの王女のチェンバロ学習のための教材として書かれたものです。 (ソナタといっても古典派のソナタとは違い単一楽章によるコンパクトな楽曲です。)

スカルラッティの曲はそのイタリア的なのびのびとした旋律、スペイン的な大胆なリズム、色彩的なハーモニー、ユーモアに溢れる曲想などから大変魅了的なものとなっております。

スカルラッティがチェンバロの名手であったため書法上もチェンバロの演奏技巧を駆使しており、それをピアノで演奏した際にもピアニスティックな魅惑的な効果があり、それが理由でピアノのためのレパートリーとして広く普及したものと思われます。

従来はロンゴ版が普及しておりましたが、最近ではカークパトリック版が多く使われております。

you tubeに2曲アップ致しておりますのでそちらにリンク致します。
スカルラッティ ソナタ K.25 嬰へ短調♫~谷真子
スカルラッティ ソナタ K.29 二長調♫~谷真子

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イタリア キジアーナ音楽院所蔵展図録

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キジアーナ音楽院スカルラッティの間

スカルラッティCD
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コリーン・リー

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ウラディミール・ホロヴィッツ

スカルラッティ楽譜
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火曜日10日はモーツァルトのピアノ・ソナタK.545について書きます。