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2015_11
30
(Mon)21:00

第69回全日本学生音楽コンクール全国大会 ピアノ部門結果お知らせ

COMPETITION
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「第69回全日本学生音楽コンクール」全国大会 ピアノ部門の結果をお知らせ致します。(敬称略)

【小学校の部】
第1位 森本 隼太
第2位 岩本 七音
第3位 小野寺 拓真
横浜市民賞 森本 隼太

【中学校の部】
第1位 稲垣 拓己
第2位 進藤 実優
第3位 三田 有輝也
横浜市民賞 進藤 実優

【高校の部】
第1位 尼子 裕貴
第2位 平間 今日志郎
第3位 大野 志門
第3位 波田 紗也歌
横浜市民賞 平間 今日志郎
2015_11
29
(Sun)06:02

シューマン 交響的練習曲 作品13

MESSAGE
モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

1834年から1837年にかけて作曲されたピアノ曲の大作のシューマンの「交響的練習曲」は、独奏的なピア二ズムと楽器を交響的に扱う表現力の豊かさでピアノ作品の中でも名作と言われ独特の地位を保っている作品です。

主題と12の練習曲から成立しておりますが、もとは18の練習曲から成立しておりました。 シュ―マンはその内6曲を削ってしまいましたが、彼の死後ブラームスがこの曲の編集を行った時にシューマンが削っていた曲の中から5曲を復活させました。 それは現在「遺作変奏曲」として演奏されております。 この「遺作変奏曲」の5曲は12の練習曲の曲間のどこにでもピアニストが自由に挿入でき、どこに挿入して演奏するかは各ピアニストによって違っております。

この5曲の「遺作変奏曲」にはシューマンのオイゼビウス的側面が色濃く出ておりそれをどう扱うかによってピアニストの解釈がよく分かります。


*****
オイぜビウスとは?
シューマンの夢想的で内向的側面の事。 反対に情熱的で外交的な側面をフロレスタンという。 シューマンはペンネームで両方を使い分けており全作品に見えるシューマンの性格である。


主題は作曲当時24歳だったシューマンが思いを寄せていたエルネスティーネ・フォン・フリッケンの養父で音楽好きのフリッケン男爵の作曲したフルート独奏のための変奏曲の主題をもとに書かれております。 そのアマチュア音楽家の書いた主題をシューマンは見事に深い響きと豊かな色彩の音楽に変身させております。

主題のモティーフのC#-G#-E-C#が分散したり伴奏に潜り込んだりして全曲に渡って使われております。 第1練習曲は跳躍するようなリズムの快活な曲です。 第2練習曲は交響的な新しい響きとなっております。 第3練習曲は静かな内声の歌い方が心に響きます。 第4練習曲から第6練習曲は曲の中枢部分で充実感に溢れた音楽です。 第7と第8練習曲も中枢部分の続きで表現が多彩です。 第9練習曲は毅然とした曲想で曲をしめております。 第10練習曲・第11練習曲はダイナミックで快活なリズムです。 そしてフィナーレへと導かれます。

シューマン 交響的練習曲♫~エフゲニー・キーシン No.1
シューマン 交響的練習曲♫~エフゲニー・キーシン No.2
シューマン 交響的練習曲♫~エフゲニー・キーシン No.3
シューマン 交響的練習曲♫~リヒテル

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交響的練習曲CD~アルフレッド・ブレンデル

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交響的練習曲CD~エフゲニー・キーシン


火曜日はリストの3つの演奏会用練習曲 S.144から 「ため息」について書きます。 この曲はフィギュアスケートの宮原知子選手が今季のフリーで使用している曲ですが甘美な詩情にあふれた美しい曲です。
2015_11
28
(Sat)06:54

バッハ パルティータ

MESSAGE
モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

パルティータという言葉はイタリア語がオリジナルで17世紀には変奏曲の意味で使われておりましたが、18世紀ドイツでは共通のモティーフによって統一性を持って構成された組曲という意味で使われておりました。

1731年「クラヴィーア練習曲集第1巻 作品1」として、6つのパルティータをバッハは再度改訂しまとめて1冊の曲集として出版致しました。 1726年にライプツィヒで第1番を、1727年に第2番と第3番を、1728年に第4番を、1730年に第5番と第6番を別々にすでに出版致しておりましたが、「パルティータ」はバッハの作品の中で初めて出版されたものでもあります。

「パルティータ」は「フランス組曲」、「イギリス組曲」とある一連のクラヴィーア組曲集の集大成とも言え、また「平均律クラヴィーア曲集第2巻」や「ゴールドベルク変奏曲」とともにクラヴィーア曲集の最高峰とも言えるのではないかと思います。

導入楽章を持つのはイギリス組曲と共通しておりますが、イギリス組曲は導入楽章がプレリュードと名称が同じなのに比べ、パルティータは導入楽章の名称が異なっております。 また古典舞曲にもイタリア式の割合が増えイタリア趣味ではありますが、構成感覚は非常に堅牢でバロック組曲の総括として古くは「ドイツ組曲」とも呼ばれていたようです。

第1番はプレリューディウム、アルマンド、コレンテ、サラバンド、メヌエット1、メヌエット2、ジ―ガ(バッハはここで初めて左右の手が交差する奏法を使用)、第2番はシンフォニア、アルマンド、クーラント、サラバンド、ロンドー、カプリッチョ、第3番はファンタジア、アルマンド、コレンテ、サラバンド、ブルレスカ、スケルツォ、ジーグ、第4番はウ―ヴァテューレ、アルマンド、クーラント、アリア、サラバンド、メヌエット、ジーグ、第5番はプレアンブルム、アルマンド、コレンテ、サラバンド、テンポ・ディ・ミヌエッタ、パスピエ、ジーグ、第6番はトッカータ、アレマンダ、コレンテ、エール、サラバンド、テンポ・ディ・カヴォッタ、ジーグとなっています。

参考ブログ
バッハ フランス組曲とイギリス組曲



ではアシュケナージ、コヴァセヴィッチの演奏にリンク致します。

バッハ パルティータ第1番、第2番、第3番♫~アシュケナージ
バッハ パルティータ第4番♫~コヴァセヴィッチ
バッハ パルティータ第5番♫~アシュケナージ
バッハ パルティータ第6番♫~アシュケナージ

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6つのパルティータ ヘンレ版

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6つのパルティータCD~イエルク・デームス


明日はシューマンの「交響的練習曲」について書きます。
2015_11
27
(Fri)06:05

バッハ フランス組曲とイギリス組曲

MESSAGE
モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

バッハの全クラヴィーア作品の中でそれぞれ6つの組曲からなる「フランス組曲」、「イギリス組曲」、「パルティータ」という3つの組曲集はバッハ作品の中でも傑作の一つと言えるのではないかと思います。

バッハはこれらの作品を通して古典組曲の様式を頂点にまで持っていきましたが、同時にクラヴィーア書法の全てを展開しており、それらが現代でも「バッハは鍵盤楽器の基礎である」と音楽のお勉強には必修の作曲家と言われる所以です。

古典組曲というのは、(原則として)調性は同じだが性格が違ういくつかの音楽を一定の法則に従って並べた多楽章の器楽曲の事で、バロック時代の代表的な楽曲形式の一つです。

アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグという主要な4つの舞曲がその順番で配列されているのが古典組曲の特徴ですが、バッハの場合は冒頭にプレリュード、序曲などを置いたり、サラバンドとジーグの間にメヌエットやガヴォット他、またエールなどを挿入しているのが普通です。

*****
<アルマンド>
16世紀ごろから主にフランスで流行した緩やかなテンポの2拍子系の舞曲。 しかし組曲に使われる舞曲は18世紀には踊りの伴奏という実用的な性格は失われ、器楽曲として半ば様式化されておりました。 バッハの場合はアルマンドはほとんどが4拍子です。
バロックダンス アルマンド♫ 

*****
<クーラント>
16世紀後半に起こったテンポの速い3拍子系の舞曲。 急速な3拍子のイタリア風クーラントのコレンテと比較的速い3/2もしくは6/4拍子のフランス風クーラントがあります。
バロックダンス クーラント

*****
<サラバンド>
16世紀にスペインで流行し、のちにフランスやイギリスに広まった3拍子の舞曲。 ゆったりとした運びと荘重な気分が特徴です。
バロックダンス サラバンド

*****
<ジーグ>
16世紀にイギリスで流行し発展した3拍子系の活発な舞曲。 
バロックダンス ジーグ

*****
バロックダンス メヌエット
バロックダンス ガヴォット


ほとんど同時期に作曲されたフランス組曲とイギリス組曲(どちらも第三者が命名したもの)ですが、イギリス組曲は6曲すべてに規模の大きなプレリュードを冒頭においており全体に長大で力強い曲想を持っておりますが、フランス組曲の6曲は全ていきなりアルマンドから始まり全体に比較的小ぶりで優雅で繊細な雰囲気なのが特徴です。

バッハ フランス組曲全曲♫~アンドラ―シュ・シフ
バッハ イギリス組曲全曲♫~アンドラ―シュ・シフ

バッハ フランス組曲第5番♫~ルドルフ・ゼルキン
バッハ フランス組曲第5番♫~チェンバロ

バッハ イギリス組曲第3番♫~リヒテル
バッハ イギリス組曲第3♫~チェンバロ

私はフランス組曲は小学生の時に、イギリス組曲は中学生の時にお勉強したしましたが、楽譜はヘンレ版を使っておりました。

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フランス組曲 ヘンレ版

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イギリス組曲 ヘンレ版

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バッハ フランス組曲全集CD~イングリッド・ヘブラ~
(↑私が小さい時一日家の中でかかっていたCDの一枚です。)

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バッハ フランス組曲全集~グレン・グールド

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バッハ イギリス組曲全集~イエルク・デームス

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バッハ イギリス組曲第3番~エヴァ・ポブウォッカ



明日はバッハの「パルティータ」について書きます。
2015_11
26
(Thu)06:00

レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア

MESSAGE
モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

「ローマ三部作」で知られるオットリーノ・レスピーギ(1879~1936)は1913年以来ローマのサンタ・チェチーリア音楽院の教授職に就き図書館で古い時代の作曲家の楽譜を色々と研究しておりましたが、その成果を基にして得意のオーケストレーションにより編曲を行っておりました。

その中でレスピーギはリュートのための音楽集の数曲をモティーフにしてそれらを編曲し、近代的な音の処理の仕方を用い新鮮な魅力を持つ曲を書き上げました。

それらは3集の組曲から成りそれぞれ4曲で構成されております。

第1組曲は1917年に書かれ16世紀のリュートの音楽をオーケストラに編曲しております。 第2組曲は1923年に書かれ16・17世紀のリュートの音楽をオーケストラに編曲しております。 第3組曲は16・17世紀のリュートの音楽を弦楽合奏に編曲しております。

レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア 第1組曲
レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア 第2組曲
レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア 第3組曲

(you tube画面の「もっと見る」をクリックされると、各曲毎の始まる時間が表示されております。 それをクリックされると聴きたい曲に飛びます。 後述のピアノ曲はオーケストラ曲の第1-1、第1-3、第1-2、第3-1、第3-3、第3-4の6曲を編纂して作られております。)


リュートの音色♫にリンク致します。
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*******
上記の全12曲の中から6曲をピアノ用に編曲した楽譜がございます。

>リュートの為の古代舞曲とアリア 楽譜♪~アカデミア・ミュージック 


レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア♫~第1曲から第4曲(ピアノ)
レスピーギ リュートのための古代舞曲とアリア♫~第5曲から第6曲(ピアノ)

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リコルディ社楽譜

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原曲の作曲者名と作曲年代

1
小舞踏曲「オルランド伯爵」(オーケストラ第1組曲第1曲)
16世紀末のシモーネ・モリナロの原曲

2
ヴィルネルラ(オーケストラ第1組曲第3曲)
16世紀の作曲者不明の原曲

3
ガリアード舞曲(オーケストラ第1組曲第2曲)
ヴィンチェンツォ・ガリレイの原曲

4
イタリアーナ(オーケストラ第3組曲第1曲)
作曲者不明

5
シチリアーナ(オーケストラ第3組曲第3曲)
作曲者不明

6
パッサカリア(オーケストラ第3組曲第4曲)
ロドヴィコ・ロンカルリ「スペイン・ギター音楽集」から原曲


明日はバッハの「フランス組曲」と「イギリス組曲」について書きます。