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2016_08
30
(Tue)11:28

ドヴォルザークのスラブ舞曲集(連弾)から抜粋で3曲演奏致します。

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来る9月20日(火)、芦屋のサロン・クラシックでパリ国立高等音楽院のイヴ・アンリ教授の公開レッスンが行われます。 私もモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番でレッスンを受講いたしますが、レッスン終了後イヴ・アンリ教授をお迎えしてジョイント・コンサートが開催されます。

私も急遽ドヴォルザークのスラブ舞曲集を浦瀬さんとおっしゃる方と連弾することに決まりました。 抜粋で3曲だけですが、綺麗な曲なので楽しみにしています。

お近くの方は是非足をお運び頂けましたら嬉しく存じます。

問い合わせ先→サロン・クラシック(芦屋)
開演17:15(開場16:45)
曲目 ドヴォルザーク スラヴ舞曲集 Op.46-1,Op.72-2,Op.46-3

(イヴ・アンリ教授演奏曲目 ショパン 前奏曲集より 嬰ハ短調 Op.45 他)


ピアニスト谷真子公式サイト
2016_08
29
(Mon)10:27

バッハ ゴルトべルク変奏曲(アリアと30の変奏曲) ト長調/J.S.Bach Goldberg-Variationen Aria mit verschiedenen Veranderungen G-Dur BWV988

ゴルトベルク変奏曲はバッハ(1685~1750)によるアリアと30の変奏曲から成る2段の手鍵盤のチェンバロのための練習曲です。

全4巻からなる「クラヴィーア練習曲集」の第4巻であり1742年に出版されました。

バッハ自身の表題は「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」となっております。

ゴルトベルク変奏曲というのは俗称で、バッハが音楽を手ほどきしたゴルトベルクが不眠症に悩むドレスデンの延臣カイザーリンク伯爵のためにこの曲を演奏したと言う逸話からこの俗称が付けられましたが、演奏には高度な技術を必要としゴルトベルクは当時まだ14歳であったことから、この逸話については懐疑的な見方が多くあります。

ピアノが主流となった時代から20世紀初頭まで演奏されることは少なかったですが、ランドフスカのモダンチェンバロによる演奏録音やグールドのデビュー録音によって世界的なヒットとなり広く知られるようになりました。

バッハ ゴルトベルク変奏曲♫~シフ
バッハ ゴルトベルク変奏曲♫~ニコライエワ
バッハ ゴルトベルク変奏曲♫~ランドフスカ(チェンバロ)
バッハ ゴルトベルク変奏曲♫~レオンハルト(チェンバロ)


ピアニスト谷真子公式サイト
2016_08
26
(Fri)10:05

ベートーヴェン ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲 作品120/Beethoven 33 Veranderrungen uber einen Walzer A.Diabelli Op.120

作品120はベートーヴェンの最後のピアノ変奏曲で、彼のこれまでの変奏技法が駆使された集大成の作品です。

作曲家で出版業も営んでいたアントン・ディアベリは1819年に自らの主題によって当時名前の売れていた作曲家50人に一人一曲ずつ変奏を書いてもらい長大な作品に仕上げようと企画します。 その中にはツエルニーやシューベルト、当時まだ11歳だったリストもいました。

その50人の一人にベートーヴェンも選ばれましたが、当初ベートーヴェンはその主題を評価せず仕事は放置されました。

しかし1822年にその主題による独自の変奏曲の作曲を思い立ち33の変奏からなる長大な作品に仕上げました。

ベートーヴェンはこのワルツ主題を馬鹿にしていましたが、ディアベリにはお世話になっていたため、立派なものに仕上げるためには全て自分で作った方が良いと考え、独自の変奏曲を完成させたと言われております。

完成された作品は、元々の主題の原型がほぼ完全になくなってしまう性格変奏の究極の形とも言える作品となっております。

この作品は当初の企画の作品より先に、単独でディアベリ出版社から出版されました。

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ベートーヴェン ディアべりのワルツの主題による33の変奏曲♫~ポリーニ
ベートーヴェン ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲♫~シュナーベル
ベートーヴェン ディアべりのワルツの主題による33の変奏曲♫~ゼルキン
ベートーヴェン ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲♫~リヒテル
ベートーヴェン ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲♫~アラウ


ピアニスト谷真子公式サイト
2016_08
24
(Wed)12:54

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 作品109/Beethoven Sonate fur Klavier Nr.30 E-Dur Op.109

ベートーヴェンは全部でピアノ・ソナタを32曲書いておりますが、作品109はベートーヴェン後期作品の一つのピアノ・ソナタです。ベートーヴェン晩年の特徴であるようにこのOp.109以降においてはロマン的で自由な楽想の中の圧縮されたソナタ形式が特徴としてあげられると思います。

1820年秋頃に完成されたと推定されますが、第1楽章はストイックなまでに切り詰められ、それに対して第3楽章は変奏形式による大きな広がりを持っております。

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第1楽章
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ソナタ形式
第1楽章は速度と拍子の異なる楽想を一つにまとめ上げており、当時のベートーヴェンが関心を持っていた挿入節的な構成概念が反映されております。 無駄のない形式の中に込められた曲の内容は幻想的でそれまでのベートヴェンのピアノ・ソナタには見られなかった柔軟性が示されております。

第2楽章
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ソナタ形式

第3楽章
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主題と6つの変奏からなります。 全曲の重心のほとんどはこの第3楽章に置かれており変奏曲がこれほどの比重を占めたのはベートーヴェンのピアノ・ソナタでは初めての事でした。

ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~ポリーニ
ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~バレンボイム
ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~リヒテル
ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~アラウ
ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~ギレリス
ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~シュナーベル
ベートーヴェン ピアノソナタ30番♫~バックハウス


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2016_08
22
(Mon)21:32

第26回日本クラシック音楽コンクール奈良予選の審査に行ってきました。

第26回日本クラシック音楽コンクール奈良予選の審査に行ってきました。 高校生部門・大学生部門・一般部門を審査致しましたが、皆ピアノに真面目に取り組まれた努力の後が見え、良かったと思います。 これからも努力を続けていってほしいと願います。

同じく審査に入られた先生方は三木孝子先生と栗原はるみ先生でした。 三木孝子先生はピアニスト三木康子さんのお母様ですが、三木康子さんはこの11月に大阪のいずみホールでリサイタルをされるそうです。

さて今はピアノ・コンクールも数が多くありますが、子供のピアノ・コンクールについて思う所を書いてみようと思います。

趣味でピアノを続けていかれるお子さんは、部活代わりにコンクールを利用し、1曲を少しでも奥深くお勉強をするという事は大変良いことだと思います。

しかし専門に進みたいと願うお子さんの場合、話は少し変わってまいります。 将来専門に進みたいお子さんの場合、コンクールの結果よりもエチュードやバッハというピアノの基礎をしっかりお勉強しておかないと、後で取り返しのつかない事になる場合があります。

ハノン・エチュード・バッハ・古典派ソナタというピアノの基礎をお勉強しながら時間に余裕があるならば、コンクールに挑戦してみるのは良いことです。 しかしピアノの基礎のお勉強を全面的にストップしてコンクールだけの曲しかしないと言うのは、将来的に本末転倒になりかねません。

コンクールが大ブームの昨今ですが、将来専門を目指すお子さんはそれに流されないように地道な基礎のお勉強をしっかりやりましょう。


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