音について
音というものが分かりやすい作曲家であったと思います。(故西村朗 作曲家東京音楽大学教授)
ソナタと書かれていても、いったい内容が何を意味するのか、タイトルと音楽的内容が必ずしも一致しない作品が多い中で(出版社が後からつけたものも多いため)、まず、タイトルと音楽が一致する作曲家。
ワーグナーなどの、固定楽想は、「ドレミフアソラシド〜ソラソラソ〜」という旋律がある特定の主人公を物語ると言われても言葉で説明されない限り、それが何の意味を成すのか、理解できないという人もいるのです。
ベートーヴェンなどの第1テーマを一つ一つの音を言葉として理解するというのは難しくとも、このようなヘテロフオニーなどの音による集合体、音響(効果)は誰にでもわかりやすく、音が天空を舞うとか、それが何らかのメッセージを持って聴衆に語りかけてくる音による建築物=音楽ということが理解しやすいと思います。
そう言う意味では、一つ一つの音がソルフエージュ的に重要でない現代音楽は現代人に理解しやすいとも言えます。
微分音=ヘテロフオニー=振動=1より小さい音(ドとレの間にある音)
そのようなことがプラトンの「法律」という著書に書かれているとのことです。
楽譜の下方の連打部分も、弾き方によってはペダルを踏んで打鍵をぼかすように弾くと、ヘテロフオニーのように感じます。古代音楽のように弾くのも、もちろん現代的に、連打のテクニック披露することも可能だと思います。

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