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2019_12
09
(Mon)18:10

私の東京藝術大学受験2次試験プログラムから~続東京旅行③

東京藝術大学入学試験二次試験に準備した曲です。
2000年
ベートーヴェンソナタ第17番「テンペスト」全楽章
リストハンガリー狂詩曲第12番
ラフマニノフ前奏曲集よりOp.23-2変ロ長調、Op.23-7ハ短調の2曲

2001年
ベートーヴェンピアノソナタ第26番「告別」全楽章
ショパン幻想曲ヘ短調
ドビュッシー映像第1集より1、水の反映

2002年(→東京音楽大学へ進学)
ベートーヴェンピアノ・ソナタ第11番全楽章
ショパンスケルツォ第3番
プロコフィエフピアノ・ソナタ第3番

(一次試験はバッハ平均律クラヴィーア曲集第2巻1番 ショパン練習曲集よりOp.10-4.Op.10-8全部同じ曲)

東京藝術大学の美術学部は5浪、6浪される方が多くいらっしゃると聞きますが、音楽では、そんなに長く浪人することは珍しいと思います。
1浪はする人が多いですが、(ほとんど)、2浪は少ないと思いますが、でも、居ないことはないですし、私立の音楽大学に通いながら、あきらめきれずに、東京藝術大学を再受験する(仮面浪人)人もいるくらいです。

2次試験の曲目は、浪人してから、新しく読譜したものや、高校3年間で譜読みしていたものから選びました。
東京藝術大学名誉教授でいらっしゃる米谷治朗先生は、関孝弘先生の藝大時代の恩師でいらっしゃいます。
米谷治郎先生は、東京芸術大学、デトモルト音楽大学で学ばれ、フランスでもお勉強されたそうです。
後にピアノの雑誌で米谷先生の記事が載っていたので読んだことがあり、ドイツから日本に帰国後も、ドイツ人の先生の元で勉強を続けられ、クリスチャンでいらっしゃるとのことでした。
受験の際には、関孝弘先生だけでなく、米谷治朗先生にも師事致しました。

米谷先生のご自宅は、自由が丘にお住まいで、東急東横線の等々力駅の関先生のご自宅から車で5分くらいのところでした。

「教授に一度見てもらったら良い」ということで、米谷先生には、関先生に車で連れられて、母と一緒に、東京藝術大学附属高校の入試の前に1回見て頂きました。私が習ったというよりは、関先生が、音楽的解釈や味付けなどを、ご自分のレッスンの参考にされたようでした。

高校生に入ってからは、「米谷先生が芸高受験したのを覚えていたから、一人で行ったら良い」ということで、高校1年生の時の夏休みに2回ほど、浪人1年目の時に夏休みにも何回か、告別ソナタ、ドビュッシー水の反映、ショパン幻想曲を細かく見て頂きました。
また、1次試験で弾いて合格した曲は、高校1年生の時に、米谷先生にすべて見て頂いていた曲です。
浪人してからは米谷先生が「自分が見ましょうか」ともおっしゃって下さいましたが、関先生が見て下さいました。

米谷先生のレッスンは、音楽的にとてもエレガントでいらして、アカデミックなレッスン。
東京藝術大学附属音楽高校受験の後、高校生になり、大学で芸大を再受験するということで、米谷先生のところに通い、「あと3年ありますね」ととても喜んでくださっていた。

師事した先生の中で、片岡みどり先生の次に、米谷先生のレッスンが一番音楽的にしっくり来たように思います。大変分りやすいレッスンでした。

浪人中、米谷先生のレッスンで、「そんなに難しい曲を弾かなくて良いんですよ。浪人と言っても、前年と同じ曲で良い。」とおっしゃっていました。また、「普通に弾いたらそれで良い」とおっしゃっていました。

なぜ、こんなにも毎年曲を変えているかというと、海外の音楽院では、「1曲の曲を長く持つより、20歳ぐらいまでに、たくさんの譜読みをしておき、レパートリーを広げておくことに主眼を置いている」と聞いて、そのように、勉強しようと自分で思ったから。
ある海外で勉強した日本人ピアニストが同じようなことを書いていて、あながち間違ってはいなかったと思いました。

あとは、関先生と仕上げたものが、音楽的に、自分でもう一つ、「これで完成」と言えるまで、自分で音楽的にしっくり来なかったから。

私の音楽経歴やピアノ人生の中で、東京藝術大学附属音楽高校や東京藝術大学を受験したことは、(中学・高校生の間はほとんどそれに時間が取られているわけですから)、大きなウエイトを占めているわけですが、コンサートのプロフィールには受かった良い経歴しか載せませんので、今まで公開してきませんでしたが、このように、東京音楽大学へ入学する前に藝高・藝大受験・コンクールのために、東京の先生の元でお勉強したことが、今の私の演奏活動の基盤を築いていると思います。

コンサートのお知らせ
【日時】1月5日(日) 13時半開場14時開演 
【会場】salon classic芦屋 map
【コンサート名】New Year Joint Recital2020  客演にベルギーよりニコラ・デルタイユ氏を迎えて(客演)
【曲目】ショパン序奏と華麗なるポロネーズOp.3 (ピアノ 谷 真子/チェロ ニコラ・デルタイユ)
【主催】 The Music Center Japan (TEL 0797-55-0730)
【入場料】 3000円
【チケットお問い合わせ】 TEl0742-46-2302(谷) チケットお申込フォームはこちら


ピアニスト谷真子公式サイトはこちらへ
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