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2015_10
01
(Thu)10:08

ハイドン ピアノ・ソナタ Hob.XVI:50 ハ長調(ウイーン原典版/ランドン版第60番) 作品79

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モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

ハイドン(1732~1809)はウイーン古典派を代表するオーストリアの作曲家ですが、「交響曲の父」「弦楽四重奏曲の父」と呼ばれ数多くのシンフォ二ー、弦楽四重奏曲を作っており、ピアノ・ソナタも60曲以上作っています。

♪カテゴリー「交響曲」♪の中にハイドンに関する記事が入っておりますので、合わせてお読み頂けたらと思います。

ハイドンは長くエステルハージ家に仕える作曲家でしたが、1790年エステルハージ候が亡くなったのを機にザロモンの要請でロンドンに渡ります。 1791年~1792年と1794年~1795年の二回イギリスを訪問しておりますが、この二度目のイギリス訪問の際、イギリスで作られたHob.16-50,16-51,16-52の3曲のピアノ・ソナタは「イギリス・ソナタ」と呼ばれており、その第1曲目が今日書きますHob.16-50 Op.79のハ長調のピアノ・ソナタです。

このソナタは大規模な構成的にも優れたピアノ・ソナタで2楽章はベートーヴェンのピアノ・ソナタにも通じる充実した緩徐楽章の表現で、3楽章ではベートーヴェンの初期のピアノ・ソナタでもまだ使われていない3点のイ音まで最高音が達しています。

ハイドンのピアノ・ソナタは初期はハープシコード(チェンバロ)を想定して作曲されていますが、このハ長調のピアノ・ソナタを作曲した頃はクラビコードやピアノフォルテの楽器をイメージして作曲していたのではないかと思われます。
ハイドンの生家
ハイドンの生家(クラビコード)

ハイドンの肖像画
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ハイドンの肖像画

ハイドンのGumpendorfの家の内庭
ハイドンがリタイア後に住んだウイーン郊外のGumpendorfの家の内庭

建て直されたハイドンのGumpendorfの家のインテリア
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建て直されたハイドンのGumpendorfの家の清潔なインテリア

このハイドンのピアノ・ソナタハ長調は、♪相愛音楽教室♪の卒業実技テストで弾き1番を頂き、その後の卒業演奏会でベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ2番」とリストの「小人の踊り」を演奏させて頂けた思い出の曲です。

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ウイーン原典版(ランドン版)
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第1楽章序奏(主題)
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第1楽章展開部
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第1楽章再現部

この曲はピアニストによってテンポや解釈がかなり違いますのでランランとブレンデルの演奏にリンクします。
ランランのピアノ演奏
ハイドン ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.16-50 作品79 その1
ハイドン ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.16-50  作品79 その2♬ 

ブレンデルのピアノ演奏
ハイドン ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.16-50 第1楽章
ハイドン ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.16-50 第2楽章
ハイドン ピアノ・ソナタ ハ長調 Hob.16-50 第3楽章

ブレンデル ハイドン CD
アルフレッド・ブレンデルCD

明日は音楽家が書いた種々のご本をご紹介します。 

















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