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2015_10
03
(Sat)19:14

ベートーヴェン チェロ・ソナタ(全5曲)

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モーツァルトのクラビコードとピアノフォルテ

ベートーヴェンのチェロ・ソナタは全部で5曲ありますが、いつか弾いて見たいと楽譜は求めているのですが、まだ演奏の機会は持てておりません。 いつか必ず弾いて見たいと思っております。
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ベートーヴェン ピアノとチェロのためのソナタ楽譜(ヘンレ版)

2012年5月31日に♪阿部裕之先生♪と上村昇さんが大阪倶楽部で第3番を弾かれましたが、ベートーヴェンの雄渾さに満ちた素晴らしい演奏でした。 第3番はベートーヴェン中期の作品ですがピアノとチェロが対等に渡り合いチェロの魅力が発揮されている構想の大きな作品です。 大阪倶楽部での演奏はお二人の演奏家としての魅力が十分に発揮された印象に残る演奏会でした。



さて第1番Op.5-1と第2番Op.5-2は共に1796年に作曲されたベートーヴェン初期の作品ですが、まだチェロの伴奏付きのピアノ・ソナタという感じでチェロの魅力はまだ存分には発揮されておりません。
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ベートーヴェン チェロ・ソナタ第1番
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第2番




次は第3番Op.69ですがこれは1808年に作曲されたベートーヴェン中期の作品です。 同時期に作曲された作品に第5交響曲「運命」や第5ピアノ協奏曲「皇帝」、「エグモント」序曲などがあります。 ベートーヴェンが聴覚の異常を自覚し出したのは1801年頃です。 「ハイリゲンシュタットの遺書」という手紙を弟たちに書いて苦しんだ時期もありますが、1808年と言えばその苦しみを乗り越えた後ですので、その中から生まれた第3番は第1番や第2番に比べるとチェロとピアノの掛け合いも自由でベートーヴェンらしい旋律にあふれた情熱的なスケールの大きい作品です。 また第3番はベートーヴェンが愛したウイーン郊外のハイリゲンシュタット村で完成した曲です。
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ベートーヴェン チェロ・ソナタ第3番♬~リヒテル(ピアノ)、ロストロポーヴィツチ(チェロ)
べートーヴェン チェロ・ソナタ第3番♫~アックス(ピアノ)、ヨーヨーマ(チェロ)
べートーヴェン チェロ・ソナタ第3番♫~グルダ(ピアノ)、フルニエ(チェロ)
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第3番♫~インマぜール(フォルテピアノ)、ビルスマ(チェロ)

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ハイリゲンシュタットの家




第4番Op.102-1と第5番Op.102-2は連作で1815年に作曲されたベートーヴェン後期の作品です。 第4番は自由な形式と後期の瞑想が見え隠れする穏やかな雰囲気の作品です。
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ベートーヴェン チェロ・ソナタ第4番

ベートーヴェン最後のチェロ・ソナタが第5番です。 第5番は第4番とは違い形式的にはソナタの定番のような3楽章構成で、第3番のスケールの大きさと第4番の穏やかさが混在しており内容の豊かな作品です。
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ベートーヴェン チェロ・ソナタ第5番~グルダ(ピアノ)、フル二エ(チェロ)
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第5番~ケンプ(ピアノ)、フルニエ(チェロ)♬(1)
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第5番~ケンプ(ピアノ)、フル二エ(チェロ)♬(2)
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第5番~ケンプ(ピアノ)、フルニエ(チェロ))♬(3)

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ロストロポーヴィチ(チェロ)、リヒテル(ピアノ)CD~第3,4,5番です。

参考ブログ♪「ベートーヴェン交響曲/リスト トランスクリプション」♪
参考ブログ♪「ベートーヴェン ピアノ・ソナタ」♪


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追記 <東京藝術大学大学美術館>
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向井潤吉

東京藝術大学大学美術館
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東京藝術大学大学美術館は日本の芸術のメッカと言われておりますが、芸術のお勉強をされている方はもちろん趣味で芸術を愛好される方も一度訪れて見られる事をお勧め致します。 場所は上野の森の東京藝術大学敷地内にございます。 NHKテレビでも紹介されていましたが、日本の巨匠の黒田清輝、小礒良平、佐伯祐三、藤田嗣治などという画家の方々の芸術作品が最高のコンディションで地下に保存されているそうです。 

もちろん普段はそれらは拝見する事は叶いませんが、美術館ではいろいろの良質の企画展が常時行われており、リーズナブルな料金で誰でも入館できますので、東京の方はもちろん地方の方も上京された折には立ち寄って見られたらと思います。 春には学生の卒業・修了作品展が毎年開かれ、未来の巨匠の卵たちの作品も見る事ができます。
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明日はベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番を弾かれたのと同じ2012年5月31日の大阪倶楽部の演奏会で阿部裕之先生が弾かれたショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22」について書きます。 この曲は高校1年生の時、関孝弘先生の元でお勉強した曲ですが、人気の高い美しい曲です。










 
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