ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 作品22
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今日はショパン(1810~1849)の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 作品22」について書きます。 この曲は私が高校1年生の時、関孝弘先生のもとでお勉強した曲なのですが、2012年5月31日の阿部裕之先生の大阪倶楽部での演奏会で阿部先生が弾かれた曲でもあります。
ピアノをお勉強している多くの人はみなこの曲を弾きたいと思う美しい曲ですが、実際に弾いてみるとなかなか様にならず、只々冗長になってしまうのですが、阿部裕之先生の「アンダンテ・スピアナート」と「グランド・ポロネーズ・ブリランテ」はどちらの部分も大変素晴らしい演奏で大変お勉強になりました。

さてこの曲の原題はGrande Polonaise Brillante precedee d'un Andante spianatoです。 この作品はもともとは管弦楽とピアノのための曲でした。 1831年まず「グランド・ポロネーズ・ブリランテ」の部分がオーケストラ伴奏付きのピアノ曲として作曲され、1834年にピアノ独奏の「アンダンテ・スピアナート」の前奏部分が付け加えられました。 そして1836年にピアノ独奏版と共に出版されます。 初演は1835年でショパン自身の独奏によってパリで行われました。
<華麗なる大ポロネーズ>
「polonaise」はフランス語ですがPolish(ポーランドの)という意味です。 ポロネーズは17世紀に流行したポーランド起源の舞曲で、ポーランドの舞踏会では開幕を飾る踊りでした。 ショパンの時代にはもう流行遅れとなっていたようですが、ショパンはこの古い舞曲に光を与え16曲のポロネーズを作曲しています。
♬プーシキン舞踏会でのポロネーズ♬
♬チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」第3幕冒頭のポロネーズ♬
原曲ではオーケストラによる序奏の後、ピアノの華麗なポロネーズが繰り広げられます。 オーケストラの役割がさほど大きくないため、現代ではほとんどピアノ独奏で演奏されます。 (ピアノ独奏版はショパンの自作ですが、オーケストラ版のオーケストラパートはショパンの作かどうか疑わしいという説もあります。)
<アンダンテ・スピアナート>
次に「spianato」はイタリア語ですが、level(平らに、水平に)というような意味があります。 スピアナートなアンダンテですから、水平線のかなたまで海が広がるような、また地平線のかなたまで続く平原の情景が求められているのではないかと思います。
ミケランジェリとキーシンの映像付き演奏にリンク致します。
♬ショパン 「アンダンテ・スピアナートと華麗なポロネーズ」~ミケランジェリ♬
♬ショパン 「アンダンテ・スピアナートと華麗なポロネーズ」~キーシン♬
ちなみにイタリアではポロネーズとは言わず、polaccaと言われます。 関孝弘先生が出されているCDに「知られざるショパン(遺作集)」というCDがありますが、その中の21番に♫「ポロネーズ ト短調」♫という曲が入っています。 良くお子さんが発表会で弾く曲ですが、この曲はショパンが7歳の時初めて作った曲です。 初めて作ったポロネーズとも言えます。

(CDは発売日までは公開したらいけませんので、)いつも市場への発売と同時にサインと日付と私の名前を入れてご自宅で分けて下さっておりました。
明日はベートーヴェンの♫ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第5番「春」♫について書きます。


今日はショパン(1810~1849)の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 作品22」について書きます。 この曲は私が高校1年生の時、関孝弘先生のもとでお勉強した曲なのですが、2012年5月31日の阿部裕之先生の大阪倶楽部での演奏会で阿部先生が弾かれた曲でもあります。
ピアノをお勉強している多くの人はみなこの曲を弾きたいと思う美しい曲ですが、実際に弾いてみるとなかなか様にならず、只々冗長になってしまうのですが、阿部裕之先生の「アンダンテ・スピアナート」と「グランド・ポロネーズ・ブリランテ」はどちらの部分も大変素晴らしい演奏で大変お勉強になりました。

さてこの曲の原題はGrande Polonaise Brillante precedee d'un Andante spianatoです。 この作品はもともとは管弦楽とピアノのための曲でした。 1831年まず「グランド・ポロネーズ・ブリランテ」の部分がオーケストラ伴奏付きのピアノ曲として作曲され、1834年にピアノ独奏の「アンダンテ・スピアナート」の前奏部分が付け加えられました。 そして1836年にピアノ独奏版と共に出版されます。 初演は1835年でショパン自身の独奏によってパリで行われました。
<華麗なる大ポロネーズ>
「polonaise」はフランス語ですがPolish(ポーランドの)という意味です。 ポロネーズは17世紀に流行したポーランド起源の舞曲で、ポーランドの舞踏会では開幕を飾る踊りでした。 ショパンの時代にはもう流行遅れとなっていたようですが、ショパンはこの古い舞曲に光を与え16曲のポロネーズを作曲しています。
♬プーシキン舞踏会でのポロネーズ♬
♬チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」第3幕冒頭のポロネーズ♬
原曲ではオーケストラによる序奏の後、ピアノの華麗なポロネーズが繰り広げられます。 オーケストラの役割がさほど大きくないため、現代ではほとんどピアノ独奏で演奏されます。 (ピアノ独奏版はショパンの自作ですが、オーケストラ版のオーケストラパートはショパンの作かどうか疑わしいという説もあります。)
<アンダンテ・スピアナート>
次に「spianato」はイタリア語ですが、level(平らに、水平に)というような意味があります。 スピアナートなアンダンテですから、水平線のかなたまで海が広がるような、また地平線のかなたまで続く平原の情景が求められているのではないかと思います。
ミケランジェリとキーシンの映像付き演奏にリンク致します。
♬ショパン 「アンダンテ・スピアナートと華麗なポロネーズ」~ミケランジェリ♬
♬ショパン 「アンダンテ・スピアナートと華麗なポロネーズ」~キーシン♬
ちなみにイタリアではポロネーズとは言わず、polaccaと言われます。 関孝弘先生が出されているCDに「知られざるショパン(遺作集)」というCDがありますが、その中の21番に♫「ポロネーズ ト短調」♫という曲が入っています。 良くお子さんが発表会で弾く曲ですが、この曲はショパンが7歳の時初めて作った曲です。 初めて作ったポロネーズとも言えます。

(CDは発売日までは公開したらいけませんので、)いつも市場への発売と同時にサインと日付と私の名前を入れてご自宅で分けて下さっておりました。
明日はベートーヴェンの♫ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第5番「春」♫について書きます。
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