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2023_08
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(Thu)12:47

学生音楽コンクール小学生部門エチュード課題曲

第77回全日本学生音楽コンクール小学生部門のエチュードモシュコフスキーの課題曲のアナリーゼを行ってみたいと思います。

次の課題曲(1)~(3)を演奏すること。演奏順は自由とする。
(1)次から任意の1曲を選択すること
   J.S.Bach : 15 Sinfonias( No.5、No.9は除く)
(2)次から任意の2曲を選択すること。同じ作曲家から2曲でもよい。当日抽選で1曲を決定する
   M.Moszkowski : 20 Little Etudes Op.91
No.4 F major
No.6 E flat major
No.9 G major
   Cramer=Bülow :60 Selected Studies
            No.8 F minor
            No.37 A major
            No.41 D minor
(3)次から任意の1曲を選択すること
   E.H.Grieg:Lyrical Pieces Op.12 No.1 “Arietta”
Lyrical Pieces Op.38 No.6 “Elegy”



モシュコフスキ20の小練習曲op.91よりno.4.6.9又はクラーマー・ビューローより2曲選択です。(当日弾くのは抽選により1曲です)

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左手は直前まであらゆるリズム練習を行い、粒を揃えましょう。

そのような練習を日々積み重ねておくことで、将来に必要なテクニックも同時に身に付けることができます。

そのような意味でも課題曲となっている曲はその年齢に必要なピアノのエッセンスを習得するために課題曲になっており、逃れられない課題でもあります。

右手はソプラノがよく響き、(小指だけの指の独立→ポリフオニー→この事からもバッハの作品をそれまでにきちんと学んできたかも出るところで、一夜漬けでは習得できないテクニックであると同時に、幼少期であるためテクニック、音楽性共に飛躍的に伸びるチャンスの時期でもあります)


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mp,mf,fを段階的に計算して、最後ははつらつと終わると印象が良いでしょう。小さい生徒様によくありがちなただ元気よく、fで突っ走るという演奏は避けたいものです。

ピアノのコンクールである本質の音楽性、芸術性はどこで買えるんですか?というご質問については、阿部裕之先生のあるコンクールでの審査の総評を引用させて頂きます。



第9回とやまクラシックピアノコンクールより引用


阿部裕之先生よりコンクールへの総評をいただきました

「コンクール全体として、これから成長していく段階という印象で、今後それぞれの個性が発揮され音楽の深みが表現できるようになってほしいと思います。そのために、特に小さなお子様は、感性を育てることが大切です。音楽だけではない、美術や絵画、文学、そういったものにも目を向けて、興味を持って接するようにしてほしいです。そういったものに繰り返して接していると、個人個人の心の奥底に蓄えられ、個性として音楽に溢れてきます。それには時間がかかるので、なるべく早くにそういう広い分野に興味を持ってほしいと思います。」



→第77回全日本学生音楽コンクール公式サイト



♪ピアニスト谷真子公式サイトはこちらへ♪

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