2017_04
09
(Sun)18:54

京都までバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲演奏会を聴きに行ってまいりました。

京都府立府民ホールアルティまでバッハの平均律全曲演奏会を聴きに行ってまいりました。 アルティは京都御所の向かいにあるホールで烏丸今出川駅より徒歩5分位のロケーションにあります。

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烏丸通り

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京都府立府民ホールアルティ

平均律というのは、1オクターブの音の幅を均等に12等分した調律を指します。 一音ずつの調性には長調と短調があり、全部で24調あります。 バッハはこの24調を使ってクラヴィーア(バロック時代の鍵盤楽器)のための音楽を作曲しました。 第1巻と第2巻があり全部で48曲になります。

今年はこの第1巻の24曲を24人のピアニストで分けて弾こうと言うチャリティコンサートの企画でしたが、私が師事する阿部裕之先生が客演で出演されるので聴きに行って参りました。

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阿部先生は第14番嬰へ短調を演奏されましたが、その精神性の深い教会のミサを思わせるような演奏に感銘致しました。

阿部先生のプログラムノートによると、バッハは1705年20歳の時、当時最高と言われたオルガン奏者のブクステフーデの演奏を聴くために400kmの道のりを歩いてリューベックまで聴きに行ったそうです。 だからバッハの音楽を演奏する時は、いつもその音楽へのとてつもないエネルギーを感じ、緻密で隙のない構造と敬虔なクリスチャンの精神性が私たちを圧倒すると書いていらっしゃいます。

バッハの平均律は試験やコンクールで弾かせられる事が多いですが、演奏会のプログラムとして自由に弾いてみるのも音楽の源泉に触れられ、インスピレーションが膨らみ楽しいのではないかと思いました。

この企画が広まり、愛媛や仙台でも同様の企画が行われているそうです。


ピアニスト谷真子公式サイト